空室対策の基本編@で建物に愛着を持っていけば、魅力的になる!と言ってきましたが、次の空室対策は、ちょっと変わった視点で考えてみましょう。
他の所でも、「如何にして新しく入居者を入れるか?」と言ったことばかりが語られていますが、実際は、退去者を減らす工夫もしていかなければなりません。
実際に、どれだけ必死に入居者を募集して空室を埋めて行っても、退去されたらまた空室になっていくことを繰り返していけば、いつまでたっても、満室になりません。
空室を埋める努力は大事ですが、同時に退去者を出さに要にする工夫も大事です。
大家さんが、礼金を取っていた時代は、入退去が多い方が礼金収入が上がるので、収益的には良かったのですが、今は時代が違います。
どう違うか?
入退去が増えると、礼金が取れないだけでなく、原状回復費用がかさむので、赤字体質から脱却できなくなってきます。
すなわち、退去が発生する度に原状回復工事を行っても、現在の敷金返還のシステム、つまり「原状回復のガイドライン」があるため原状回復するたびにマイナスが増えていくと言うことです。
実はこの原状回復工事の出費は、見えにくかったりするので、結果、最終的な収益でマイナスになっていると言ったケースになります。
だからこそ、退去者を減らす工夫も必要になるのです。
ではどのようにして退去者を減らすのか?それが空室対策につながるのか?考えてみましょう。
何度も言っているように、どれだけバケツに水を入れても、底に穴が空いていれば水はたまりません。
この空室を減らす要因の一つに、やはり物件の手入があります。
管理状態の良い物件は、居心地がいいのです!
今は、オートロックだセキュリティだと、安全面を強調するための設備類の売り込みが激しいのですが、まずはできること!
簡単にでき、明日からできる!
日常の手入!これです!
でもう一つ!
この日常の手入をするようになると、賃借人のクレームや貸室内の設備の故障・小修繕などの対応が格段に速くなります。
自分でやるようになりますから、当然早く対応できます。
水道の蛇口のゴムパッキンからの水漏れ!物件内にある水道のゴムパッキンを予備で保管しておけば、すぐに作業できます。
全部、同じもであれば、いくつも予備を持っておけばよいのですから!
この様に、できるクレームには直ちに対応する!この速さ、対応こそが退去率を低下させる一番の要因だと思います。
何かあっても、対応が遅い!全く対応してくれないと言うのでは、誰もが不満に感じるはずです。
そして、その不満が退去につながるのです!
結果、空室率が増加し、かなりのコストをかけて入居者募集をしなくてはいけなくなる!これを悪循環と言います。
この様な対応ができると、クレームは怖くありません!むしろ、入居者に喜んでもらえるので、満足度が上がるはずです!
わたくしの管理に携わっている物件「GM方式」では、クレームや修繕の窓口は、全て当方で受け付けます。
対応は、基本的に大家さんに全て連絡して、直ちに実行して頂いております。
物件の近くにお住いの大家さんならば、ちょっと確認に行っていただくだけで、入居者の満足度はものすごく異なります。
大家さんがいない場合、あるいは遠隔地の物件の場合は、当日中に私が確認に行くようにしています。
まずは現場確認で、その後の対応を説明しておく!
これは、退去率を下げる効果としては絶大だと思います。
もう一つ、副次的な効果として、更新契約および更新料の支払いもスムーズにいきます!
クレームの度に確認に行けば、必然的にコミュニケーションが取れるからです。
どうですか?コスト的には安い空室対策であり、空室増加対策となります。