空室対策として、低予算でできることやエントランスのリフォームなどを提案しておりますが、ここでは、空室対策の基本を考えてみます。
そもそも、賃貸物件からの収益と言うのは、後でまとめ売りができる商品では無いため、「今を」「如何に稼働させるか?」と言ったことが主眼でなくてはいけません。
つまり、空室に伴う機会損失は後で取り戻せないと言うのが現実です。
年間の賃料収入総額は、設定した賃料あるいは契約した賃料を12か月間、フルに稼働させてこそ、最大の収益を生むのですが、ここで、空室が発生すると、それを後から取り戻すことができな
いのが賃貸経営の基本になります。
賃料額80,000円の居室の年間最大収益は960,000円になります。
12か月のうち、3ヶ月間空室が出ると、賃料収入総額は720,000円となり差額の240,000円は取り戻せない損失となります。
これを機会損失と言う言い方をします。
では募集賃料を1か月目で10,000円下げて70,000万円にした場合
12か月間×70,000円=840,000となり、3か月間の空室があるよりは年間賃料収入は上昇することになります。
問題は、この様な賃料の値下げの判断を、いつ行うか?ということになります。
募集時期や募集方法によって、空室募集条件が異なるので判断が難しい所です。
単純に収益だけを求めるのであれば、すぐに値下げするのもやぶさかではないでしょう!
しかし、私のように実務に携わっていると「ある心配」が出てきます。
それは、賃料を値下げしていくと、入居者・賃借人とのトラブルが増える傾向があると言うことです。
ここは、表現が難しいので、あまり多くを言いませんが、大家さん・貸主にとって考えることは、賃料の値下げを検討する場合は、賃料以外の条件を比較できるよう、整えておくと言うことです。正しい、判断のために!
では空室対策の基本編です。